ヘルパンギーナは夏に流行する夏風邪の代表的なもので、1~4歳の乳幼児がかかることがほとんどです。
ヘルパンギーナの症状と治療についてご説明します。
目次
ヘルパンギーナの特徴的な症状
ヘルパンギーナの特徴的な症状は高熱と喉の痛み、口内に出来る水疱です。
ヘルパンギーナは2~4日の潜伏期間を経て、39度前後の発熱があり、喉の奥が腫れてその後水疱ができ、水疱が破れると強い痛みを感じます。
熱は2~4日程度で下がり、その後喉の痛みや水疱もおさまりますが、口内にできた水疱が破れると痛がって、ものを食べたりミルクを飲むことができなくなります。
ヘルパンギーナにかかるのはほとんどが4歳以下で最も多いのが1歳代の乳児です。
そのため、時に熱性痙攣を伴うこともあるので注意しましょう。
熱性痙攣は1歳代で起こることが多く、熱が出始めてから24時間以内に起こり、ほとんどが2~3分で治ります。
ほとんどの熱性痙攣は心配のいらないものですが、痙攣が15分以上続く場合や何度も繰り返す場合は医療機関を受診しましょう
ヘルパンギーナに似た症状の疾患
ヘルパンギーナは夏風邪の代表ですが、同じく夏に流行る感染症で子供がかかりやすいものとして手足口病があります。
手足口病の場合はヘルパンギーナほど高い熱が出ることはまれですが、口内に水疱ができる点はよく似ています。
しかし、手足口病の場合、口の中だけでなく、手や足、臀部など次第に発疹が広がっていくのが特徴です。
ヘルパンギーナの治療法
ヘルパンギーナを起こすウイルスの多くはエンテロウイルス属のコクサッキーAウイルスと呼ばれるものですが、このウイルスに対する特効薬やワクチンはありません。
ヘルパンギーナは自然に治癒する病気ですが、熱による体力の消耗が激しいときや脱水の可能性がある場合は次のような対症療法が治療として行われます。
解熱剤の使用
小さいお子さんであれば粉や錠剤の解熱剤を飲むのは難しいかもしれませんので、座薬を出されることが多いでしょう。
輸液による水分補給
経口摂取が難しいようなら点滴による水分補給が行われます。
ヘルパンギーナに感染するのはほとんどが小さなお子さんですが、まれに大人が感染することもあります。
お子さんがかかった場合はマスクの着用や手洗いを徹底し、感染予防につとめましょう。
もし、かかってしまった場合は口の中がしみないように、喉越しの良いものやスポーツ飲料などをとり、脱水にならないよう注意して安静に過ごしましょう。