おからというとお豆腐や豆乳を作る際に出る大豆の絞りかすですが、実はそこにはたくさんの栄養素が含まれています。
おからにはどんな栄養素があり、どんな健康効果が期待できるのかまとめてみました。
おからの栄養素
おからの栄養素で最も特徴的なのは食物繊維の多さです。
また、タンパク質やカルシウムも豊富で、炭水化物も比較的多く含まれています。
もちろん大豆イソフラボンや大豆サポニン、レシチンなど、健康や美容に嬉しい成分も豊富に含まれています。
期待できる4つの健康効果
1.便秘解消、腸内環境の改善
おからの食物繊維は便秘の解消に効果があります。
不溶性の食物繊維ですので、腸内で水分を吸収し腸の蠕動運動を促します。
また、おからに含まれるオリゴ糖とともに、腸内の善玉菌のエサになり、腸内環境を整えます。
2.ダイエット
おからは満腹感を得られる割にカロリーが低く、脂肪や糖質の吸収を抑える効果があるので、ダイエットにも効果的です。
さらに、ダイエット中に不足しがちなたんぱく質も多く含まれ、調理法も比較的多いので、飽きずに続けることができるのも良い点です。
3.脳の活性化、生活習慣病予防
おからに含まれるレシチンには記憶力を向上させるという報告があり、脳を活性化し、認知症を予防する効果が期待されています。
またコレステロール値を下げ、動脈硬化予防の効果もあります。
さらに、おからの中のサポニンという成分は、脂肪の酸化を抑え、血流を良くするので、レシチンとともに、生活習慣病予防の効果があります。
4.骨粗鬆症予防
イソフラボンが女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをするのは有名ですが、大豆に含まれるイソフラボンはおからの中にも多く残っています。
女性が更年期以降、骨粗鬆症になりやすいのは、エストロゲンが減少して骨の中のカルシウムが溶けやすくなり、骨がもろくなってしまうせいですが、積極的にイソフラボンをとることで、骨粗鬆症の予防が期待できます。
また、おからにはカルシウムも多く含まれているので、そういった意味でも優秀な食材と言えます。
おからの取り方
このように健康効果が様々期待できるおからですが、その取り方ではいくつか注意が必要です。
まず、日持ちしない、ということが言えます。
使わない分は冷凍したり、乾燥させたパウダー状のおからを利用するのもいいでしょう。
また、調理法によっては油を吸い、カロリーオーバーが考えられますので注意しましょう。
さらに、不溶性食物繊維が豊富なため、多く取りすぎると腸内で通りにくくなり、硬くなってしまいます。
また、食べ過ぎは胃の中で水分を吸って胃壁を荒らす原因となります。
1日の定量は50g程度で、これは大さじスプーン山盛り2杯程度ですので、特に便秘になりやすい人や、胃腸の弱い人はむやみに食べすぎることのないようにしましょう。
おからはその栄養価の高さから注目を集めているものの、まだまだ多くが廃棄されています。
このように豊富な健康効果がありますので、おからを毎日の食事に上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。