毎年多くの日焼け止めが発売されますが、ドラッグストアでSPF50という表示をよく見かけます。
その一方で、SPF50の日焼け止めは肌に悪いという話も聞きますが、一体どういうことなのでしょうか。
SPF50の日焼け止めについて考えてみました。
SPF50の意味するもの
SPFの数値が高ければ、日焼け止め効果も高くなるのはわかりますが、具体的にどの程度の効果があるのでしょうか。
SPFとは肌が日光に当たってから赤くなり始めるまでの時間を表し、SPF1では、約20分間の効果があります。
ただし、日に焼けやすい人と、焼けにくい人がいるように、人によりSPF1が示す時間は異なります。
SPF50では、20(分)×50=1000(分)で約16.7時間、日に焼けない、という単純なものではありません。
SPF50の日焼け止めを使うことで、その人にとっての日焼け止めの持続時間が何も塗らない時と比べると50倍になる、ということです。
ちなみに、SPFの数字通りの日焼け止め効果が得るには、顔に塗る場合で乳液状なら500円玉大、クリーム状ならアーモンド大必要と言われています。
これを本当に塗ると顔が真っ白になりますので、実際に塗る量はこれほど多くはなく、日焼け止めは汗で流れたり、タオルに触れれば容易に落ちてしまうことを考えると、実際にはもっと低く見積もらなければなりません。
SPF50は必要ない?
SPFの数値を50にするために、日焼け止めのなかには紫外線吸収剤のように紫外線を吸収し化学反応を起こさせる成分が入っています。
これが肌に悪いと言われています。
日常生活であれば、SPFは15~20、野外で作業する場合でも20~30で十分だと言われています。
日焼け止めは数値に関係なく、2~3時間ごとに塗り直す必要があります。
たとえ、SPF50の日焼け止めでも塗りっぱなし、というわけにはいかないのです。
そう考えると、何のためにSPF50という日焼け止めが存在しているのだろうということになり、肌に悪いことを考えるとSPF50の日焼け止めを普段使いするのはためらわれます。
日焼け止めの正しい使い方
とは言え、最近は、SPF50であっても紫外線吸収剤を使用していないノンケミカルの日焼け止めなど、肌への負担を軽くし、肌荒れを防ぐ商品も増えています。
使用後きちんとクレンジングで落として肌に残らないようにすれば、日常的に使っても肌に悪い、ということはなさそうです。
しかし、肌が弱い人や、外に出る機会の少ない人はSPF20~30程度の日焼け止めを使ってこまめに塗りなおしたほうが肌には良さそうです。
また、SPFの数値が高いからといって、塗る量が少なすぎたり、塗り直しを怠れば、日焼け止めそのものの効果を発揮できませんので、日焼け止めは、正しく塗るようにしましょう。
まとめますと、SPFは日焼け止め効果が持続する時間の程度を表し、野外での活動であってもSPF30で十分日焼け止め効果があります。
SPF50のように数値の高いものは肌に悪い影響成分が入っていることがあり、特に肌の弱い人は注意が必要です。
SPF50の日焼け止めを使う場合でも、十分な量を使ってこまめに塗り直す必要があり、使用後はクレンジング剤を使って肌に残らないよう心がけましょう。