不眠症とうつ病は眠れないという共通の症状がありますし、診療する科も同じであることが多く、一見すると違いが分かりません。
しかし、この2つは全くの別物です。
ただ、どちらも放置をしておくと症状が悪化することもあるので、症状を感じたら、早めに心療内科や精神科を受診することが必要です。
同僚や家族が不眠で悩んでいるけれど、うつ病なのか不眠症なのか分からず、困っているという方もいると聞きます。
2つの違いを調べてみました。
目次
不眠症とは?
正式には睡眠障害と呼びます。
眠れない他にも、毎日の眠りが浅すぎたり、睡眠リズムが崩れたりという眠りに関するトラブルを総称しての呼び名です。
原因は様々あり、
・トラブルなどから発生したストレス
・薬の副作用
・身体的な病気
・精神的な病気
などが挙げられます。
長期間、1日の睡眠時間が2時間以下の日が続くと、体に負担が掛かり、身体的な病気やうつ病になる可能性もありますから、早めに心療内科医などに相談をしましょう。
うつ病とは?
人間は人生で一度は軽重の差はあれど、うつ病のような症状に陥ることがあるといわれていますが、何故、なるのかという仕組みはよく分かっていません。
発症した人は脳の神経伝達物質の分泌が悪くなっていることの他に、身体や環境などの変化による過度のストレスを抱えていることが多く、それが原因で発症するのではないかと言われています。
原因も人それぞれで、リストラをされて発症する人もいれば、昇進がキッカケの人もいます。
ホルモンのバランスの乱れにより、月経前にだけうつ病になる女性もいます。
憂鬱な気分が2週間以上続けば、うつ病と診断されることが多いです。
詳しい症状はうつ病の軽重でも違い、症状が重いと何をやっても気が紛れないという状態になり、眠れなくなることもあります。
この眠れなくなるという症状により、不眠症と見分けがつかなくなるのです。
不眠症とうつ病の症状の違いとは?
不眠症の特徴は、
・食欲がある。
・憂鬱な気分になってもすぐに晴れる。
・気力はある。
うつ病の特徴は、
・食欲がないことがある。
・憂鬱な気分が続く。
・気力が湧かないことがある。
以上の違いがあります。
不眠が続くと、疲労が回復しないので、やる気や食欲がなくなることもあるでしょうから、ますます素人目には見分けるのが難しくなります。
最後に、現在も精神科や心療内科に関して、偏見があり、受診を躊躇するような人も多いようですが、どちらの病気も出来るだけ早くに治療をしたほうが快適な生活を送りやすくなります。
家族に似たような症状があるという場合、患者である本人は病気ではないだろうと受診をしないことも多いので、家族が働きかけたり、病院に連れていくということも大切なのだそうです。