ワインのアルコール度数には、そのブドウが作られている環境が関わっているということをご存知ですか?
今回、ワインのアルコール度数を決めるブドウの育ち方について、ご説明しましょう。
目次
ブドウの糖度
ワインのアルコール度数はブドウの糖度に左右されます。ブドウが甘い、つまり糖度が高いとワインにした時アルコール度数が上がる傾向にあります。
ブドウ果汁は、酵母菌が糖をエサとして食べアルコールを生成することで、ワインとなります。
つまり酵母菌のエサとなる糖が多い方がアルコール濃度が上がるのです。
では、糖度の高いブドウはどのようにして出来るのでしょうか。
気温の高い場所で育つ
気温が高い地方で育つブドウは、寒い地方で育つより糖度が上がります。
なぜなら、日光が照りつけると、ブドウは果実の中の種子を守ろうとして、皮を厚くしていきます。
ブドウの糖度の高い部分は、皮の周辺に集まっているため、皮が厚くなれば実の糖度が上がるのです。
少ない水分で育つ
暑い地方で、尚且つ、雨も少なければ更に糖度が増します。
これは、実の水分量が減れば甘みが濃くなるためです。
また、暑くて水分も少ないという過酷な環境に置かれたブドウは、子孫を今より良い環境に移そうとします。
そのため、実をどんどん甘くして鳥や虫に食べさせ、種子を遠くまで運んでもらえるようにします。
これらのブドウの性質が、実の糖度を上げていき、そのブドウから作るワインのアルコール度数が高くなるのです。