「クリスマスにはチキン」というのは、いつの間にか決まりごとのようになっていますが、これはなぜかご存知でしょうか。
また、これは世界的共通のことなのでしょうか。
クリスマスにチキンを食べる由来を調べてみました。
目次
本当はチキンではなく七面鳥
もともとクリスマスにチキンを食べていたのはアメリカ人でした。
もっとも食べられていたのはチキンではなく七面鳥で、アメリカ開拓時代に、ヨーロッパから移民してきたキリスト教徒に、飢えをしのいで寒い冬を越す方法として先住民のインディアンが、野生の七面鳥を食べるよう勧めたのが由来と言われていす。
移民たちは、そのおかげで無事収穫を終え、感謝祭に七面鳥を食べてお祝いしたことから、お祝い事の時には七面鳥が食べられるようになりました。
そこから、クリスマスにも七面鳥を食べるのが風習となりました。
日本でチキンを食べる理由
では、なぜ日本ではクリスマスに七面鳥ではなく、チキンを食べるのかというと、日本では七面鳥は手に入りづらいというのが一番の理由のようです。
日本でクリスマスが祝われるようになったのは意外に古く明治時代からすでに一部の人には浸透していました。
大正、昭和と時代がすすみ、第二次世界大戦後には庶民の間にも、クリスマスを祝う習慣は広まり、それとともに、家庭の食卓にもご馳走が並ぶようになります。
一説には、日本に来ていたアメリカ人が、クリスマスの七面鳥の代わりにケンタッキーフライトチキン(KFC)でチキンを買ったという話を聞いて、KFCが「クリスマスにはケンタッキーのチキン」を積極的にアピールすることを思いついた、とも言われています。
クリスマスのご馳走の具体的メニューとしてケンタッキーのチキンというのは、とてもわかりやすく、日本人の感覚にもしっくりと馴染んだのかもしれません。
世界各地のクリスマスに食べられるご馳走
実は、クリスマスには世界中で七面鳥やチキンが食べられているわけではなく、国によって食べられるメインディッシュは違います。
主なものとして、イギリスのローストビーフ、フランスのうさぎ、スウェーデンの鮭や鱈が有名です。
鳥だけでなく、牛やうさぎ、お魚など、その土地で採れる動物がご馳走として食べられていることがわかります。
クリスマスに日本でなぜチキンが食べられるようになったのか、その由来についてご紹介しました。
もともとはアメリカでクリスマスに食べられていた七面鳥が由来となり伝わりましたが、日本では七面鳥がなかなか手に入りらなかったため、チキンに変わったと言われています。
さらに、ケンタッキーフライドチキンの影響もあって一般家庭にも広く普及し、今ではクリスマス定番のご馳走としてすっかりおなじみになりました。