日本でゴスペルが初めてブームになったのは、1992年公開のアメリカ映画「天使にラブソングを」がキッカケだそうです。
ゴスペルとはアメリカ発祥の音楽で、キリスト教の賛美歌やそのように受け取れる曲などを、大勢の人で歌うことを言います。
イメージとしては教会に集まり、陽気に体を揺らしながら、歌うものですが、静かな曲もありますし、ゴスペル歌手という人もいて、コンサート会場でも歌われています。
今では日本各地にゴスペル教室が出来、教会以外でも歌われています。
しかし、ゴスペルとはどういう意味なのかどういう歴史なのかをきちんと知っている人は少ないのではないでしょうか?
目次
ゴスペルの意味とは?
ゴスペルとはキリスト教の言葉で、福音という意味があり、福音書も同じ単語を使います。
福音とはいい知らせという意味です。
福音書にはキリスト教の教えや、イエスの生涯について書かれています。
ゴスペルのルーツである黒人霊歌(スピリチュアル)とは?
17世紀にアフリカの黒人たちは奴隷としてアメリカ大陸に渡ってきました。
人の扱いがされない過酷な生活の中で、白人主人から聖書を習う黒人が現れました。
キリスト教の教えに感化された黒人たちは故郷であるアフリカの音楽とキリスト教の教えを融合し、黒人霊歌(スピリチュアル)と呼ばれる音楽を生み出しました。
その後、様々な出来事を経て、ゴスペルが誕生したのは1930年代のことです。
現代のゴスペルとは?
日本では中学校の合唱などでも歌われることがあり、宗教や人種は特に意識されず、主に、合唱の一つとして広がっています。
発祥のアメリカでは人種差別の歴史も踏まえて、かつては黒人が歌うものを「ブラックゴスペル」白人が歌うものを「ホワイトゴスペル」と呼んでいましたが、今では黒人が歌うものを「ゴスペル」、白人が歌うものを「コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック(COM)」と呼ぶそうです。
一般的に、日本人が思い浮かべるゴスペルは黒人が歌っているものになります。