日本でも愛用されている伝統工芸品の数々が、海外では用途を変えて活躍している例があります。
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風鈴が海外では冬に活躍
例えば日本の夏の風物詩である風鈴ですが、アメリカやヨーロッパでは冬場に活躍しています。
日本の夏の暑さを爽やかな音色でやわらげてくれる風鈴が、なぜ海外では冬場に活躍するのでしょう。
その答えは、クリスマスツリーのデコレーションへの利用でした。
アメリカをはじめヨーロッパ各地、北欧では冬になると天候が悪い日が続き、厳しい寒さで冬季鬱になる人が増えてしまいます。
外は一面の銀世界で外出する機会も減ってしまいます。
ヨーロッパでは隣の家との間が数キロ以上離れていることもざらなので、気軽に友人の家に遊びに行くことも出来ません。
そのため家の中を暖かく保ち、クリスマスツリーを冬の間じゅう飾り、長い冬を乗り超える慰めにしているのです。
そんな大切なクリスマスツリーのデコレーションに風鈴が登用されたのは、ある日本の風鈴職人の力でした。
風鈴職人の世界は、風鈴が日本ではも伝統工芸品なため職人気質の人が多く、技術は一流だが気難しい人が多く、売り上げは二の次と考える人が多い世界でした。
しかし、それではせっかく入ってきた若い職人も結局食べていくことが出来ずに辞めてしまうという悪循環を招いていました。
まとめ
風鈴は日本では夏しか売れないので、稼ぎが安定しません。
そこで、一念発起した風鈴職人は、職人は作るだけという発想を変えて、世界中にに営業に回ることにしました。
そこで数々の地域をみて、その土地にあった風鈴の活かし方を考えて、クリスマスツリーにデコレーションして風鈴を販売したところ大好評となりました。
風鈴という素材は変わらないのに、大幅な売り上げアップににつなげることが出来ました。
視点を変えてみるのはなかなか難しいですが、とても大事なことだと感じさせられる出来事です。