小さい頃、「明日はどうしても晴れて欲しい」という日にてるてる坊主を作った経験はありませんか。
よく考えてみると、このてるてる坊主とは一体何なのでしょうか。
本当に効果はあるのでしょうか。
てるてる坊主の効果
てるてる坊主に雨を避ける効果がどれくらいあるかについての科学的なデータは、当たり前ですがありません。
しかし、多くの人がてるてる坊主には効果がある、と感じているようです。
今も昔もてるてる坊主を作る人が後を絶たないのはそのためかもしれませんね。
てるてる坊主の正しい作り方と片付け方
てるてる坊主を作るにはティッシュを使う方法が手軽です。
作り方は、ティッシュを丸めて頭を作り、それをもう一枚のティッシュで包んで首の部分を輪ゴムなどで止めます。
これをまっすぐに糸に吊るし、晴れて欲しい日の前日に家の軒先や窓辺に吊るします。
大事なのは、このとき顔を書かないことです。
顔は、当日願い通り晴れたときに初めて書き、もし雨が降ってしまった場合は、顔は書かずに処分するそうです。
見事願いを叶えて顔を描いたてるてる坊主は、以前はきちんとお神酒をお供えして川に流して供養していたそうですが、今は環境の面で問題がありますので、きちんとお礼をして白い紙などに包んで処分すればいいのではないでしょうか。
知ったら怖いてるてる坊主の由来
てるてる坊主には実は怖い由来があります。
てるてる坊主はもともと中国に伝わる悲しい物語が元になっています。
昔、北京に住む「晴娘(チンニャン)」という娘が、6月に雨が続いて困り、天に向かって晴れを願ったところ、天から「王様が妃として迎えたいと言っているので天に昇るように」という声が聞こえ、その声に従い姿を消したところ、雨が晴れたというものです。
それ以来、6月になると晴娘を偲び、切り紙の「掃晴娘」という人形を作り吊るすようになったというのが、てるてる坊主の由来です。
また、おなじみの童謡「てるてる坊主」は3番まであり、最後には「明日天気にしておくれ それでも曇って泣いてたら そなたの首をちょん切るぞ」という歌詞が出てきます。
これは、殿様の命令で雨を止ませることを祈願したお坊さんが、祈願に失敗したため、首をはねられ、見せしめに白い布で首を包んで吊るしたところ、翌日嘘のように晴れたという日本のある民話が元になっています。。
こちらの方がむしろ怖い気がしますが、いずれにしてもてるてる坊主には悲しいお話が関係しています。
まとめますと、てるてる坊主は、降り止まない雨を止めようとして犠牲になった人が由来になっていて、現代においても、その効果を感じている人は少なくないようです。