大学や専門学校などに進学するときに、奨学金の申し込みをする人は多いですよね。
筆者も学生時代に奨学金を利用して大学に通いました。
中でも無職の親がいて奨学金の保証人になってくれる人がいないのでは?と心配をしている人も多いのではないでしょうか。
無職の親がいる人が奨学金を借りたいときにどうしたらいいのか、調べてみました。
奨学金の連帯保証人と保証人とは?
日本学生支援機構で奨学金を借りる場合、原則として連帯保証人は父母である親、保証人はおじおばとなっています。
返済の仕組みをひとことで言うと、奨学金を借りた本人が返す、それができなかった場合は連帯保証人(父母)が返す、それもできなかった場合は保証人(おじおば)が返すという順になっています。
身内に保証人を頼む制度は「人的保証」と言われています。
「無職の親」など人的保証が利用できないときには、別の保証を利用します。
「機関保証」という制度です。
奨学金を借りる時に「人的保証」「機関保証」、このいずれかを選ぶ仕組みになっています。
身内に保証人を頼まない制度「機関保証」について見ていきましょう。
無職の親でも利用できる「機関保証」とは?
身内に保証人を頼む代わりに、料金を払って保証機関に連帯保証をお願いする仕組みです。
メリットは、保証人を頼まなくても奨学金を借りられることです。
デメリットですが、保証機関に支払う保証料は自己負担しないとになります。
受け取る奨学金から差し引かれるので、受け取れる奨学金の額が減ってしまいます。
支払う料金ですが、大学、短大など進学する教育機関の種類、受け取る奨学金の金額で違います。
第1種、第2種でも違いがあります。
4年制の大学で第2種奨学金を受け取るとき、保証機関に支払う金額を調べてみました。
奨学金を5万円借りる場合には月およそ2100円、10万円借りる場合には月およそ5400円必要になり、奨学金から引かれます。
保証料は受け取れる奨学金の4~5%という計算になっています。
機関保証を利用する人はどんな人?
無職の親がいる人、親がいない人でも利用できる奨学金の機関保証。
ほかにはどんな人が利用しているのでしょうか?
機関保証制度には、親の収入が少ない人などという条件は特についていません。
奨学金を借りたい人で人的保証ではなく機関保証を選びたい人は誰でも選ぶことができます。
特に近年はどの家庭でも自分の子供の奨学金を借りていたり、親も子も雇用状況が不安定な世の中です。
自分の子供の連帯保証人にはなれても、めいやおいの保証人を引き受けることを負担に感じる家も多いのが正直な所です。
おじおばに保証人を頼むときには昔とは違う遠慮や気兼ねもあり、親子で相談の上、人的補償を利用しないで機関保証制度を利用する家も年々増えています。
機関保証を利用するのは、無職の親など特別な家庭だけとは限らないようです。
奨学金の保証人は無職の親でも大丈夫?のまとめ
無職の親がいるとき保証人になれる人はいませんが奨学金を借りることは可能です。
機関保証制度を利用して、保証機関に保証料を支払って連帯保証をお願いしましょう。
受けられる奨学金の4~5%を支払い、奨学金の額から引かれます。
機関保証で奨学金を借りた人が繰り上げ返済をした場合、第1種で借りた人は保証料の一部が戻ってきたり、第2種で借りた人は利息が安くなるメリットがあります。
日々の生活を苦しくしてまで繰り上げ返済する必要はありませんが、金銭的にゆとりのできた人は将来繰り上げ返済をするメリットも頭のすみに置いてみてください。