ネジを外す時にドライバーでネジ頭の溝を広げてしまい、ドライバーが効かなくなることがあります。
また、ボルトとナットに代表されるような雄ネジと雌ネジのお互いの溝を噛み合わせて締めるネジは、お互いの溝の山が潰れると、ネジが緩みやすくなります。
このようなことをネジ山が崩れる、または潰れると表現しますが、このネジ山を復活する方法や、応急的にネジを外す方法ついて調べてみました。
ネジ頭のネジ山が崩れた場合
・ ドライバーをゆっくり垂直に差し込んで力をかけながらゆっくり回し、ネジが回します。
このとき一回り大きいドライバーを使うのがコツです。
これでネジが回ってくれればラッキーですが、無理なら、以下の中からできる方法を見つけます。
・ ドライバーをネジに当て、ハンマーで打ち込む
虹の溝にやや大きめのドライバーを押し当て、ハンマーで軽く打ち込みます。
これでネジ山を無理やり復活させ、そのまま力をかけながらネジを回します。
アイロンで加熱してネジを膨張させてからドライバーを叩く方法もあります。
・ ラジオペンチやプライヤーなどを使って挟む
ネジが形状的に挟めるようであれば、挟んで回します。
ネジ山の復活にはなりませんが、とりあえずネジを外すことができます。
・ 輪ゴムを使う
ドライバーとネジの間に平たい輪ゴムを噛ませ、ネジを外します。
工具以外のものを使うのは意外ですが、便利な方法です。
・ ネジの滑り止め剤を使う
ドライバーの先端に1~2滴つけ、ドライバーを垂直にあてて、押し付けながら回します。
ネジの滑り止め剤は、液剤の中に鉱物の粒子が混ざっているので、ドライバーとネジの溝との摩擦力を増強させ、ネジが回りやすくなります。
雌ネジ、雄ネジのネジ山がつぶれた場合
雄ネジを受ける雌ネジのネジ山がつぶれた場合はタップを使ってネジ山を復活させます。
タップはもともとネジ山が切られていない穴にネジ穴を作る道具ですが、元ネジのサイズにあったタップとタップホルダーを使ってタップをきることでネジ山を復活させます。
その他リコイルなどの補修キットを使う方法や、ネジリペアなどのパテ状のネジ山修復材を雌ねじに塗って、剥離剤をつけた雄ネジをゆっくりねじ込み、パテが乾いたら抜き出してネジ山を復活させる方法もあります。
また、雄ネジのネジ山がつぶれた場合には、ダイスを使ってネジ山を作り直す事もできますが、交換する方が手っ取り早いです。
ネジ山が崩れて困っている人は多いらしく、ネジ山の修復キットや、工具類はたくさん販売されています。
特別のものを用意しなくても対応できる方法もありますので、ネジの用途や使いやすさを考えて、できそうなものから試してみてください。