暑気払いも残暑払いも夏の暑さを冷たい物を食べたり飲むことで乗り切ろうというものです。
古くは平安時代にルーツがあるとされています。
現在では暑気払いや残暑払いというと、飲み会を連想しますが、江戸時代頃にはそうめんを食べたり、冷たい甘酒を飲んだりしていたそうです。
いつまで暑気払いや残暑払いが出来るのかその時期を解説します。
暑気払い
暑気払いの時期はいつなのかというと、梅雨明けから立秋の前日までが暑気払いの日になります。
江戸時代にはどくだみなどの薬湯や薬を飲み、夏の暑さで消耗した体力を回復させようとしたようですし、川などに行き水遊びを行っていました。
今では暑気払い=飲み会ですが、江戸時代は水や川で行う夏のレジャーや夏の食べ物を食べることを暑気払いと言い、今よりも幅広い事柄に使われていました。
残暑払い
残暑払いの時期はいつなのかというと、立秋から秋分の日くらいまでが適切とされているようです。
本来、この言葉はありませんでしたが、最近は9月も暑く、しかし、暦の上で秋となる9月には暑気という言葉は使えないために、残暑払いという言葉が生まれたようです。
語源は残暑見舞いとされ、時期も残暑見舞いの時期と一致します。
基本的にやることは暑気払いと一緒です。
暑気払いとして好まれた食べ物
土用の丑の日に食べるうなぎも暑気払いと称することがありますが、他にも暑気払いとして好まれるものがいくつかあります。
「麦」子どもの頃に夏休みの間、いつも昼食はそうめんだったという思い出を持つ方も多いと思いますが、麦は体を冷やす効果があり、暑い夏におススメの食べ物の1つです。
「瓜類」キュウリはほとんどが水分で、含まれるカリウムは体にとって必須なミネラルです。
汗を掻くことで失うミネラルと水分を補給することが出来る上に、麦と同様に体を冷やす効果を持ちます。
「氷」平安時代の貴族などはかき氷などを食べ、暑気払いをしたそうです。
残暑払いの時期も暑いので、上記の食べ物はおススメです。
現在ではトマトやオクラといった江戸時代の頃にはなかった夏野菜をトッピングしたそうめんやキュウリを乗せた冷やし中華も暑気払いにはうってつけだと思います。
最後に、現在は飲み会の名目で使われることも多い暑気払いと残暑払いですが、本来は夏の暑さを乗り切るために、少しでも涼しくなろうという活動のことです。
暑い夏は飲み会以外にも夏や海に行き、かきごおりを食べるという暑気払いもいいのではないでしょうか?
しかし、何事も限度はあります。
冷たい物のとり過ぎによる腹痛にはお気をつけ下さい。