毎年七夕が近づくと、笹の葉に願い事を書いた短冊をつけたり、折り紙で作った七夕飾りをつけたりします。
特に小さいお子さんがいる家や、保育園などでは、楽しみなイベントの一つになっていますが、実はこの七夕飾り、ひとつひとつに意味があるのです。
そこで、子供たちに聞かれたときにもきちんと答えられるよう、その意味を知っておきましょう。
飾りの名称とそれぞれの意味
七夕は中国の「乞巧奠」という行事と「七夕伝説」、日本の「棚機」という神事が合わさり、詩歌や裁縫の上達を願って、奈良時代に宮中行事として行われるようになりました。
笹の葉に飾る七夕飾りにはそれぞれ意味が込められていますが、子供向けにもわかりやすいように説明すると、次のようになります。
吹き流し
織物の織糸を表し、織姫のようにはた織りが上手になるようにとの願いが込められています。
紙衣
着物の形をしていて、昔、神様にお供えした衣を意味します。
笹の葉の飾りの一番上に飾り、裁縫の上達と、着るものも困らないように、という意味があります。
あまり馴染みがない人もいるかもしれませんが、七夕の由来からすると、大事な飾りです。
巾着
財布を意味し、金運の上昇を願います。
とあみ
魚を獲る網を表し、大漁や豊作を願います。
くずかご
ボミを捨てるカゴを表し、整理整頓や物を粗末にしないという意味があります。
千羽鶴
長寿の象徴として健康や家内安全を願います。
短冊の由来
七夕飾りの意味はわかりましたが、なぜ短冊に願い事を書くかご存知ですか。
もともと宮中行事として行われていた七夕は、江戸時代になり、庶民の間にも広まって、短冊に願い事を書くようになったと言われています。
短冊に書くのは、その頃流行っていた詩歌や習字などの「習い事の上達」を願う内容だったようです。
そう考えると家庭や保育園などで、子供たちが願い事を書くときにも、「~が欲しい」よりも、「~が上手くなりますように」と書く方がいいのかもしれませんね。
七夕が終わったら
七夕の飾りは7日の夜のうちに片付け、海や川に流すのが習わしでした。
しかし、今は環境への配慮もありますので、住んでいる地域のゴミ分別の方法に従いゴミに出すのが一般的ですし、片付けも8日の朝で構わない、というのが大方の意見のようです
幼い頃の七夕の記憶は誰もが持っているものだと思います。
七夕の由来や飾りの意味を、子供向けに分かりやすく話すことができれば、子供たちにとっても、胸に残る思い出になりそうですよね。
もちろん、楽しんだ後は、七夕飾りはきちんと片付けましょう。