飛行機の安全の仕組みについて

みなさんは、なぜ飛行機が安全に空を飛べるのか、知っていますか?

日本では、毎日多くの飛行機が空を行き交っています。あれだけたくさん飛んでいるのに、どうしてぶつからないのでしょう?

それは、「航空管制官」という人たちが、空を飛ぶ飛行機に指示を出して、円滑に飛行できるように工夫しているからなのです。

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1. 航空管制官とは?

航空管制官とは、空港に建てられた「管制塔」や、日本の四か所にある「航空交通管制部」というところから、飛行機に指示を出す人のことです。一般的な旅客機などは、この航空管制官の指示に従って、離着陸や進路変更などを行っています。

むしろ、飛行機は、航空管制官の指示を受けるまでは、勝手に離着陸をしたり進路を変更したりすることはできません。緊急時を除き、飛行機は、必ず航空管制官の指示に従って空を飛んでいるのです。

空港の管制塔での業務を、「飛行場管制」といいます。飛行場管制では、おもに離着陸の指示出し、着陸後・離陸前の地上を走る飛行機への指示出しを行います。飛行機はバックができないので、地上の走行路で鉢合わせしないよう気を配る必要があります。

航空交通管制部での業務を「エンルート管制」といいます。エンルートとは、飛行機が空を飛ぶときに通る道「航空路」のことです。

先ほどはあまり触れませんでしたが、上空で飛行機は、航空路に沿って飛んでいます。

しかし、時には急な雷の発生や気圧変化などで、ルート通りに飛べなくなることもあります。そんなとき、航空管制官は、速やかに指示を出して飛行機を安全に誘導します。また、目的地に近づいた飛行機を、飛行場管制へ引き渡す「ハンドオフ」という業務も行います。

2. パイロットと航空管制官を繋ぐ「航空無線」

パイロットと航空管制官は、航空無線で会話のやり取りをしています。この無線で使われる用語は世界共通で、すべて英語になっています。例えば、ANA8900便が、関西国際空港の滑走路から離陸するときは、このような通信を行います。

航空管制官「ANA8900, Kansai Tower, cleared for take off, wind calm.」
パイロット「Cleared for take off, wind calm, ANA8900.」
上のやり取りの意味はこうです。

航空管制官「ANA8900、こちら関西タワー(離着陸を担当する部署)です。風は弱く、離陸支障ありません。」
パイロット「離陸支障なし、微風、ANA8900、了解しました。」

このように、パイロットは航空管制官からの指示を基本的にすべて復唱します。面倒ですが、間違いを防ぐために必ず繰り返します。

パイロットと航空管制官のやり取りはすべて英語なのですが、緊急時で、さらにパイロットと航空管制官の両方が日本人である場合、例外的に日本語を喋ることも稀にあります。そのときは「日本語で申し上げます。~~~」というように前置きを挟みます。

航空無線は、市販のトランシーバーなどでも聴くことが可能です。航空無線を聴くこと自体は犯罪ではないので、安心して聴くことができます。航空無線で使われている用語をある程度覚えてしまえば、何分後に着陸機がやってくるといったことがわかるようになり、楽しくなってくることでしょう。

3. 飛行方式で分けた航空機の種類

先ほど述べたことと矛盾が生じますが、すべての飛行機が、航空管制官の指示に従って飛んでいるわけではありません。専門的な内容になってしまいますが、航空機には、大きく分けて2つの種類があります。「IFR」と「VFR」です。IFRは「計器飛行方式」といって、「Instrument Flight Rules」の略です。VFRは「有視界飛行方式」といって、「Visual Flight Rules」の略です。

先ほどの、「完全に航空管制官の指示に従って飛んでいる飛行機(一般旅客機など)」がIFRにあたります。VFRには、ヘリコプターや、個人所有の小型プロペラ機などが該当します。VFR機は基本的に、進路変更などはパイロット自身の目視判断で行います。

離着陸など、他の航空機と関わるときには航空管制官と通信したりしますが、それ以外の場合は自由に飛行します。ただし、航空管制官からのルートのアドバイスなども基本的にないので、高い山なども目視で認識し避ける必要があります。目視が可能な環境が必須なため、悪天候時には飛ぶことができません。

航空管制官は、IFRとVFRの両方に気を配る必要があります。VFRは、基本的に勝手に飛行してくれますが、それでも雷雲の発生などの情報を伝達しなければなりません。

また、雲の中などで視界が効かないとき、パイロットから「前方の情報を伝えてほしい」と要請されることもあります。

視界が効かない中では、VFR同士の衝突などが起こり得るため、十分注意が必要です。

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